「受験」シーズン到来。

「受験」シーズン到来。

先だって、ロンドンの学校に通うAレベルの学生が、GCSE 地理のRevision(復習)用のi-Phoneアプリを作ったそうです。600問の選択肢問題が15の異なるトピックごとに分類されているそうで、問題もFoundationとHigherのどちらの難易度のpaperにも対応しているとか。GCSE試験はイギリスに留学した子どもが最初に直面するメジャーな資格試験です。確かに、よくあるお問合わせに答えているように、GCSEは「全力でのぞめば基本的に誰でも受かるべき」試験ではあります。だからといって、そんなにお手軽な復習でクリアできるのでしょうか?

そもそもイギリスは大学ごとの入試をしない(Oxbridgeや一部の大学・学科を除く)ので、Aレベル試験が大学入試の代わりとなり、GCSEはAレベルをスタートできるかどうかの基準となったり、ゆくゆくの大学入学審査の重要な資料となったりもするので、失敗できない重要な試験という位置づけです。ところが留学生と親御さんの中にその認識が不足していると、親子で試験直前の春休みに海外旅行を計画しちゃうなんていう痛い話もあるのです。実はコンサルタントをしていてこのExam=試験という訳語がネックなんだと考えるようになりました。つまり、GCSE、Aレベル「試験」と言うより、「受験」と表現したほうがもっと深刻な響きを醸し出し、留学生が真剣に取り組むようになるという目論見。ただ、’exam‘と現地で言われているものを強引に「受験」と言い代えるのって無理はあるんですよね・・・。まして、留学生とそのご家族には日本の受験環境に疑問を持つ人が多いだけに、なぜイギリスに行ってまで受験?とその言葉を敬遠しがち。でも、事実は隠せない!相手の親御さんや留学生に危機感が足りないと感じる時の私の切り札は、やはり「これは受験」と、あえて嫌われる言葉を使うこと。まぁ、それで効果があれば苦労はないわけですが、それでも春休みはハワイに行っている場合じゃないことを伝えるには事足ります。

もしお子さんののんびりムードに危機感をお持ちの親御さんがいたら、今日から「受験」という言葉に置き換えてみてはどうでしょう。取り組みかたに多少違いが見えるかもしれませんよ。イギリスのexamはぽかぽか陽気、夏の到来を感じる実によい時期に行われます。夏のバケーションを夢みながら、さぁ勉強に精を出してください、受験生諸君!

山岸いつみ

イギリスの教育制度について、こちらでより詳しく紹介してます