お土産の習慣

お土産の習慣

毎年春が近づくと、留学先が決まり、ビザを取得し・・と手続きが始まりますが、そこで必ずお母様達の最大の関心事は「持ち物」と言っても過言ではありません。特に日本の私立校ではこの「持ち物」に関して厳しく、全員一糸乱れず「同じ物」を揃えなければいけないと厳命されるに近いので、親は神経質になるのだと思いますが、実は英国の学校はまったく違います。「なければ、こちらで揃えますから心配無用です」と学校は大変リラックスした体制で迎えてくれます。事実、適当に学校にあるものを貸してくれたり、おいおい揃えていけば良いといった感じで、まったく重要事項であるという認識を持っていません。特に海外からくる留学生に関しては、文化も習慣も違いますから、もっと寛容な姿勢を取っています。入学式のような華々しいものはない英国の学校ですが、このリラックスしたウエルカムの雰囲気が初めて入学する子供たちをとても優しく包んでくれます。

昔は必ずと言ってよいほど、この「持ち物」と付随して、「お土産」はどうするかの質問を受けました。学校だけでなく、お世話になるご家庭も対象です。日本人の「お世話になるところに手ぶらでは行けない」という意識がそうさせるのだと思います。外国ではそのような習慣はありませんから、もちろん答えは「不要」なのですが、やはり日本人として心苦しいという気持ちから簡単なお菓子などの品を持っていくというところに落ち着きます。そして、大げさなものでなければ、喜んでいただけますし、会話のきっかけにもなってくれます。実は、最近は滅多にこの種の質問を受けなくなりました。何が変わったのでしょうか?

習慣というものは、長年親しんできたやり方や気持ちの問題ですので、一概に良し悪しが決められるものではありませんが、どちらの習慣でも人間同士のスムースな交流に役立つのであれば取り入れるということが最良の答えのような気がします。

 

渡邊