飛躍!

飛躍!

新しい留学生が旅立つ時期がやってきました。 以前は長期の留学生がほぼ全員を占めていたこともあり、3月で日本の学校を終わり、イギリスに出発という形でしたが、近年は多くの日本の学校が1年間の留学を認める、あるいは奨励するようになり、子供達の出発時期も学校の都合などを取り入れると様々になってきました。

この一年間の留学も「なんとなく海外の学校で学んでみたい」という漠然とした考えから、昨今増えてきた私立中学受験に英語が加わってきた影響による「中学受験の英語のため」または大学受験の英語が4技能の試験(読む・書く・聴く・話す)になってきているところからの「大学受験対策」と目的がはっきりしてきています。 確かに夏休みだけの短期留学より、1年間を海外の学校で過ごす留学は英語習得に関しての効果は絶大です。机に向かって勉強し、試験の為だけに学習するだけだった英語が日々の中で「動く」道具になり、その一言一言が周りにも自分の生活にも影響を与える・・誰もが「必死」のサバイバルを経験するからです。1年経つ頃には、周りで何が起こっているのか、話されているのかが分かる。残念ながら語学的には丁度面白くなり「これから・・」という時に帰国することになります。しかし、この体験はその後に英語の勉強を続ける上で、体にしみ込んだ経験として大きく作用し、勉強そのものも楽しいものに変えて行くことでしょう。

では1年留学の恩恵はそれだけでしょうか? 語学よりもっと大きい影響をあたえるのは、暮らしの中で発見する価値観の相違、つまり考え方の違いだと思います。日本では当たり前だったことがそうではない、まったく違った発想が日本の外にあるのだと気が付きます。これは脳の容量をぐんと増やし、あらゆる面での発想を可能にします。「こうでなければならない」と思い込んでいた脳みそが「これもあり、あれもあり」と活発に動き出し、その人の人生の可能性を広げるのです。今では海外にまで行かなくとも、バーチャルの世界で何でも見聞き出来ます。しかし、スポーツでも同じように観客ではなく、自分が巻き込まれてこそその真意が理解できるのだと思います。

そして、日本の学校は単に1年留学を許可するのではなく、多くの学校に生徒達が外に出て持ち帰るあらゆる価値観と変化を上手に他の生徒達に転換し、彼らも異文化を吸収出来るような受け入れ体制を作って欲しいと切に願います。イギリスの学校はイギリス人の生徒が異文化から多くを学べるようにと外国人の生徒の入学を歓迎します。日本の学校も外国人を入れるまでに至らなくとも、帰国子女だけのクラスを作るより、せめて外国を経験してきた生徒からの他への影響をプラスに考える時期が来たのではないでしょうか。

渡邊