いろいろな「常識」

いろいろな「常識」

自分の物差しだけで考えてはいけない。最近はもはや使い古されたフレーズで、ビジネス等で海外と関わる際の常識となっていますが、いざ行動に移そうと思うと簡単ではありません。先日BBCニュースで読んだ記事をきっかけに、この事を改めて考えました。

 

その記事はブラジルに住むイギリス人の記者が現地の友人が主催するホームパーティに出席した際の出来事で、記者の認識では時間通りに到着したつもりがブラジルでは早すぎる訪問だったという内容です。なんとドアを開けたときパーティーの用意が整ってないどころか、主催する友人はシャワーを浴びて身支度を始めている段階。結局ほかのゲストが集まり始めたのは予告された開始時間の1時間半後からだったそうです。

 

この記事を読んだ私の最初の印象は、時間にルーズなイギリス人でもこのような記事を書くのか、という驚きでした。イギリスのホームパーティも数十分遅れての到着が望ましいとされますし、電車も10分程度の遅れなら遅延のうちに入らない等、日本人の私たちから見るとイギリスもかなり時間認識がおおらかですよね。

 

しかし改めて考え直してみると、果たして日本こそが常識的と言えるでしょうか。電車が1分でも遅れると目くじらを立てたり、5分前集合をよしとする習慣などは海外の方には不思議に映るしょう。さらに最近はビジネスの場でも日本人は約束の開始時間は厳守しても終了時間を守らずルーズと言われる事もあります。日本が世界の中心ではないと頭では分かっていても、つい咄嗟の発想は理性的にはならず、自分のものさしが常識という先入観を取り払うのはなかなか簡単ではありません。しかしそうは言いつつも、このブログを書きながら日本・イギリス・ブラジルを比較すると中間のイギリスが“いい塩梅”にだんだんと思えてくるのは私だけでしょうか…

 

長須