わたしの「ガーディアン」

わたしの「ガーディアン」

昨年の冬、毎年必ず12月初めに来ていた私の留学時代のガーディアンさんからのクリスマスカードが届きませんでした。いつものイギリスの郵便のせいだと思っていたら年が明け、いよいよ1月も終わるころになってもまだ来ず。。とても心配になり電話をしたところ、奥様の第一声が聞けてまずは一安心。しかしながら、ご主人が半年ほど前からアルツハイマーを発症したことがわかりました。。。

私のガーディアンは、当時ご主人が70代、奥様は60代と比較的高齢。ご主人は元ラテン語の教師で生粋の「イギリス紳士」。奥様はいつも明るく穏やかで、彼女の作る優しい料理は常に私の心の癒しでした。ただし中間休み中にしたことといえば、毎日の犬の散歩とたまに近くの町/スーパーへの外出のみ。正直退屈と感じたことは多々あり、今考えればそれを表情に出していたこともあったと思います。先日の電話で「毎回中間休みや週末にあなたが泊まりにくることを楽しみにしていたよ」と言われたとき、涙目になりつつ、当時十分に感謝を伝えられなかったと自分を悔やみました。

留学初期はなかなかガーディアンさんと打ち解けられなかったり、日本の家族と比べてしまうこともあるかもしれません。しかし確かなのは、ガーディアンさんはイギリスで誰よりも留学生のことを考えてくれる大切な「第2の家族」ということ。わたしのような後悔をしないためにも、ぜひ些細なことでも日頃からガーディアンさんに感謝の言葉を伝えることを忘れないようにしてください。そしていつかすべての留学生がガーディアンさんとの「昔話」が楽しめるようになりますように。。。

鐵屋