スマホ天国

スマホ天国

初めて留学する時に渡邊オフィスは念入りなオリエンテーションをしてから送り出すのですが、最近のオリエンテーションの中で最も時間を取るのが、時代を反映して、どのIT機器を子供に持たせるのかの相談です。iPhone, iPad, Kindle, PC 等など、「出来るだけ持たせたい」という親御さんをストップする方が大変!渡邊オフィスの新規留学生の半分以上が小学生ですから、これらを使ったことのない子達も沢山います。子供達は使いこなせないだけでなく、充電器やマウスなど沢山ある付属品を管理できずに学校のあちこちにおいてきて「ない、ない、ない!」が始まります。その上、有害なサイトにアクセスできるスマホは危険極まりない存在です。

先日、信州大学の学長が「スマホをやめるか、信州大学をやめるか」と入学式で話し、大きな波紋を呼びましたね。本当に日本の学生は大のスマホ好きです。ある留学生の父親は日本の某有名大学の教授をされていますが、英国に子供のシニアスクールを見学に行った際に一番感動したのは、「昼の学校の食堂で一人の学生もスマホをいじっていなかった」ことなのだそうです。日頃ご自身の所属する大学の学食でほぼ100%の学生がスマホをしている光景を見慣れていただけに、かなり大きな衝撃だったようです。英国の学校は、プレップスクールでは学校で使える時間は限られていますが、シニアスクールではその様なルールはありません。にもかかわらず、ほとんど使用していないのです。では、英国の学生は昼食を食べながらどうしているかというと、そう、学生同士のお喋りです!「メールなんてめんどうくさいことはせず、直に人と話す方がいいに決まっている」が総意。携帯のメールも使いはしますが、本当に最少限の用件のみが一般的。利便性の高さと反して、人と人のつながりがスマホによって「ゆがめられている」と感じている人々は決して少なくないと私は思います。いかに良いものでも、使い方ですね。

渡邊