ネイティブらしさとは?

ネイティブらしさとは?

ボーディングスクールへ留学してある程度の期間が経った留学生たちの書いた英文を読むたびに、その自然さに驚かされます。留学当初は短文を書くのがやっとであった生徒でも数年後にはイギリス人の生徒が書いたものと言われても全く違和感のない文章が書けるようになっているのは、本人のたゆまぬ努力と環境の為せる技だな…と感慨深くなります。ところで、ネイティブらしい英語とは一体何なのでしょうか?今回は日本語と英語の「動詞の特徴の違い」に注目してみたいと思います!

突然ですが、次の情景を思い浮かべてください。イタリアにある青の洞窟のような、海にある洞窟の中に、波に揺られてガラス瓶が入っていきます。この情景をどう説明しますか?と聞かれたときの日本語話者と英語話者の答えは往々にして次のようになります。

日本語:The bottle entered the cave.(瓶が洞窟に入った)

英語:The bottle floated into the cave.(瓶が漂いながら洞窟に入った)

同じ情景でも動詞の選び方が違うことが分かりますね。大雑把にまとめると、日本語の動詞は動作の方向に重きを置く動詞(結果動詞)なのに対し、英語の動詞は動作の様子に重きを置く動詞(様態動詞)だと言われています。翻訳本を読んでいるときに異質な感じがしたり、直訳した感じがしたりしてしまうのはこのためです。そのため、英語を使用する際に「どのように」を意識して動詞を選んでみるとネイティブらしさが加わり、表現の幅が広がります!例えば、「走る」をrun以外の動詞を使って伝えようとすると、dash(突進する)、sprint(全力疾走する)、shoot(勢いよく走る)、jog(ゆっくり走る)、trot(急ぎ足で走る)、等たくさんの表現ができます。表現のストックを増やすのに最適な方法はやはり読書だと思います。いつも使っている動詞の代わりに、類語辞典をひいて別の動詞を選んでみるのもおすすめです。

小島