ハートをわし掴もう

ハートをわし掴もう

今年もそろそろ10月の留学セミナーの準備を始める時期に突入。早いものです。

セミナーのチラシに使用したくて、懇意にしている学校のマーケティングの方から校舎や生徒の写真をお借りすることがあります。親切な学校は快く何点かすぐに送ってくださるのですが、必ずといっていいほど、雪が降った時の校舎や校庭に霜が下り立つ写真が含まれています。中には「これはイチオシ。とっておき」と注釈付きで掲載を勧めてくださることも。イギリスには雪深い地域はどこにもなく、少しでも降雪があると喜んで写真に収めようとするのでしょう。しかし私の反応は冷たく、そのいずれも採用したことはありません。雪で薄っすら覆われた芝生や校舎の屋根は美しいですが、たとえば雪国出身の人にとってはむしろ降雪のない土地で暮らしたい人も多くいるかもしれませんから、雪化粧した校舎はマイナスイメージになりかねない!

また、ある有名パブリックスクールの海外校の説明会に足を運んだ時のこと。スライドではリゾートに行った気分になれる真っ青の海と空が広がる開放的な光眩しいキャンパスを紹介していて、それがこの学校「ウリ」であることがすぐに分かります。個人的には常夏で暮らしたい一人ですが、さて、すでに常夏にいる人にとってこれは果たして魅力的に映るのでしょうか?もしかしたら、たまに雨や雪が降る土地柄のほうが興味が湧くなんてことはあり得ませんか?

何が人を惹きつけるのか。それを考えることは、マーケティングであり、異文化理解でもあるんですね。万人がお気に召す素材はなかなかありません。長年携わった後にたどり着いた答えは、「景色や建物は美しくてもふーん、、、で終わる」ということ。ただ、「そこにいる生徒たちの笑顔の写真」は例外なく、確実に人のハートを掴むということ。先日、ある名門プレップスクールが刷新した学校案内書に目が釘付けになりました。パラパラと繰っていった最後のページには、林の中から輝く笑顔でこちらを覗く生徒の写真が大きく一枚。その子の笑顔が「ここ、最高だよ!」と語っています。ちなみに、その生徒は渡邊オフィスの留学生です。

というわけで、渡邊オフィスでも留学生たちが写る、学校でのスナップ写真を絶賛募集いたします。自撮りも含みます。(笑)ご協力いただける方はどしどしお寄せください!

山岸