ホームシックの克服法!?

ホームシックの克服法!?

9月からスタートした秋学期。慣れない環境に悪戦苦闘しホームシックにかかる新留学生の声を幾度となく耳にしました。またそれは親御さんのお話を伺っていても、悲しむ子供の声を電話口で聞くほど心に痛く響くものはないのだろうとつくづく感じました。居てもたってもいられない・・・親子相互の“ホームシック”ですね。

私自身も、過去のホームシック体験を思い出します。最初に味わったのは15歳で親元を離れたとき。他人に気づかれるのがイヤで、毎晩消灯後にお布団をかぶり一人こっそり枕を濡らしました。全てのことが気に入らなくて、いつか必ず元の環境に戻るのだと恨めしく考えてばかりいました。もちろんそんな期間も後になったら良い笑い話。時間とともに、すっかり新しい環境に馴染み友だちもできて楽しくなることは間違いありません。

2度目はもう少し後になってそれこそ留学のとき。クリスマス休暇でルームメイト達も皆帰省し、一人きりで寂しさと戦いました。そんなとき学内や町の教会に入るとクリスマスの厳かな雰囲気の中キャンドルが灯され、静かに眺めているだけで本当に心が落ち着いて優しく祈るような気持ちに変わっていたことを思い出します。

もう一つ記憶に残るホームシックの体験は、今度は大学も卒業し大人になって仕事で英語ももちろん日本語も通じない全てが初めての外国に住んだとき。何一つ伝わらないし分からない、周囲に誰一人話せる人がいないという虚しさは、こんなに痛々しいものかと実感しました。だけどそこでは、毎日外に出るとそれどころではない現実(物乞いや小さな子供達の労働、ひどい大気汚染など…)を目の当たりにして、私のホームシックとはどれほどちっぽけな問題かと思い知らされました。

きっと誰でも人生のどこかで味わうホームシック。それはいつもその人にとってかけがえのない温かい“ホーム”があるために起きることだから、ある意味とても素敵なことではないかと思います。もうすぐ訪れるクリスマス休暇。日本では家族団らんのお正月も待っています。皆さんにとってより一層大切で愛情たっぷりのときとなりますように!

寺岡

渡邊オフィスではホームシックへの対応も含め、長期留学中のサポートをいたします。