ラグビーという日常

ラグビーという日常

先日のワールドカップ以降、ラグビー人気に拍車がかかっている日本。渡邊オフィスの男子留学生で留学中にラグビーを体験していない人は稀で、本格的に活動していた人達もいい割合でいると予測します。私自身は観戦さえもしないほどの音痴なのですが、仕事上いつも「ラグビーはイギリスのボーディング・スクールでは一番の花形スポーツです。息子さんもプレイせずには学生生活は終えられません」と断言している以上、少し興味を持とうと思うこのごろ。

そこで、渡邊オフィスの卒業生で現在早稲田大学の現役学生のOくんに少し当時のお話を聞かせてもらいました。彼は試験前にもかかわらず、このような唐突な質問にも楽しく答えてくれます。Oくんは、高校生レベルでは日英の学生の実力の差は歴然だと言います。まぁ、私にでも高校生への圧倒的な普及率でイギリスに軍配が上がることは簡単に分かりますが、強くなるその理由について少し教えてもらいました。まず、ボーディング・スクールでは一軍だけでなく二軍、三軍と下のレベルのチームでも同じく毎週試合があること。そして、学校選抜のチームというより学年ごと(あるいは年齢ごと)に作ったチームがあるので、ほとんどの生徒が試合を経験することができること。また、彼の行ったラグビー強豪校になればイングランド代表の元コーチが教えてたり、というリッチな環境もあるとのこと。そして芝のグランドがどこにでもあることも強みの一つだとか。

ラグビーは誰もが認める「激しいコンタクトスポーツ」。肋骨折ったり捻挫したりは渡邊オフィスへもしょっちゅう報告があります。ただ、頭を打ったりの脳震盪の危険も含んでいます。この脳震盪を起こした際の対処マニュアルというのをどこの学校でもまず準備しています。生徒は平常時にあるテストを受けておき、学校はその結果の数値を記録しておきます。万一の時に同じテストを受けさせて脳震盪かどうかの判断に役立てるためだそうです。対処マニュアルを読むと、医師の診断を受けた後での安静時間やスタッフのサポートや監視の方法など、徹底した長いマニュアルが主に「ラグビー」のために作られていると思うと、やはりイギリスの肝の入り方が違うと感じます。

さて、Oくんに「日本とイギリスの大学生はどっちが強いの?」と尋ねたのですが、日英どちらもの肩を持ちたい彼には少し困る質問のようでした。(笑)2019年のワールドカップまでには、私のような個人レベルでの関心も高まり、ホスト国としても進化していけたらいいですね。Oくん、試験が終わったら、また教えてくださいね。

 

山岸