今年は戌年

今年は戌年

松飾りが玄関から姿を消し、いつもの日々がまた戻って来ました。2018年は戌年ですね!

街中を歩くたび、戌年にちなんだ広告やグッズを数多く目にします。身近な動物の年だけあって、近年のペットブームにもより拍車がかかるのかもしれません。今年の干支である犬は、古くからメジャーなペットとして日本で親しまれてきましたが、イギリスでのその人気は同じです。

イギリス原産の犬は60種類以上と非常に多く、ペットとしてだけではなく、猟犬や牧羊犬など、古くから人々の良きパートナーとして愛されてきました。イギリスの家庭では、一般的に大型犬、小型犬を問わず犬は室内で放し飼いにされています。ガーディアンはもちろん、ボーディングスクールで犬を飼っている寮長・校長先生も多くいらっしゃいます。リードさえ付けていれば、介助犬や盲導犬でなくとも、列車、バスなどの公共交通機関に一緒に乗車することができ、またレストランやパブ、カフェに一緒に連れて入ることが出来る場合も多くあります。

私の留学中の話ですが、シェフィールドからリーズへ向かう列車のボックス席で2匹のダルメシアンを連れた人と同席になった際、そのような事情を知らなかったため、とても驚いたのを覚えています。日本と比べて人と犬との距離がぐんと近いイギリスですが、犬をきっかけに初対面の人と会話ができることも多く、現地で知り合いが少なかった私にとって犬はありがたい存在でした。留学生の皆さんも、ガーディアン宅やボーディングスクールで飼われている犬に癒され、犬を通じて先生やお友達、ガーディアンとのコミュニケーションもとりやすくなるかもしれませんね。

ちなみに、エリザベス女王は大の犬好きです。エリザベス女王はこれまでに30頭以上のウェルシュ・コーギーを飼っており、多い時では13頭ものコーギーと一緒に暮らしていた事もあるそうです。広い宮殿の中を女王に付いて歩き回るコーギー達の姿を想像すると、なんとも愛らしいですね。

古くから人々と共存し、さらに王室からも愛され続ける犬たちは、イギリス社会の一員としてみなされているように感じます。犬好きな方も、犬はちょっと苦手という方も、2018年がワンダフルな1年でありますように。

下田平