作文の秋…もとい夏

作文の秋…もとい夏

9月はイギリスの学校の年度初め。長い夏休みが終わり、今週渡邊オフィスの生徒たちも一斉にそれぞれの学校へと戻っていきました。

 

この夏休み中、現地のコンサルタントとのスカイプレッスンを受講した生徒のフィードバックを読んでいて気づいたことがあります。スカイプレッスンは、生徒一人一人に合わせて内容を組んでいますが、その中でも特に多いのが「Essay writing」=作文の指導です。

 

日本の小学校で書く作文の筆頭に上がるのが「読書感想文」や「日記」等、いわゆる自分の気持ちや思いを自由に書くスタイルのものが多くありますが、イギリスのボーディングスクールでは、この感想文というスタイルの作文を書くことはあまりありません。例えば本を1冊読んだ後に出される課題の例として、その本の要約文を書く、その本を他人に勧める紹介文を書く、本の主人公に手紙を書く、物語の結論に対して賛成&反対意見をそれぞれ書く、などなど。

 

社会人になって「感想文」を書くことはほぼ皆無。逆に報告分、説明文や要約文、営業メールや手紙、意見文等がほとんどです。すでにお気づきの方もいらっしゃるかもしれませんが、イギリスの教育は常に将来を見据えた実践的なものが多く、それは国語に限らずすべての科目に共通しています。

 

印象的だったのは、ある生徒に与えられた手紙の課題。問題点に対して「議論(Argue)」し、かつ手紙の相手を「説得(Persuade)」する文章を書く、という内容でした。自分の小学生時代を思い出し、また、現在の文章力を持っても書けるかな…と冷や汗をかきながら、この課題を見事にこなした生徒の親御さんに報告をさせていただきました。

 

鐵屋