変化を怖がらない

変化を怖がらない

エリザベス女王逝去により、今後あらゆることが変化します。国家はもちろん、紙幣や硬貨、切手、また憲法に関しても、とにかく「Queen」とつくものが全て「King」となるのですから、今後半年はイギリス人のありとあらゆる生活面に大きな影響がでることは間違いありません。

ただし生活スタイルが大きく変わるというこのタイミングで、動揺したり、文句を唱えるイギリス人の様子は見られません。個人的な印象ではありますが、イギリス人は日本人と比べて変化を怖がらないと感じます。その根底には、簡単に言えば「間違ったらまた変えればいい」があるからだと思います。ブレグジットやコロナ対応等の国規模のものから、学校のイベント等の小規模なものまで、イギリスのやり方に共通して感じるのは、決断が早く、反対意見があっても一度決めたことは貫き通すというものです。例えばビザの申請手続き等をしていても、まずは変更をし、多少の不具合は都度修正しながら、というのが彼らのやり方です(ビザの頻繁な変更は正直大迷惑ですが!笑)

かたや日本の場合は「間違ってはいけない」が根底にあるため、なにかを変えるまでの道のりたるや途中で目的を忘れてしまうぐらい時間がかかります。そこには「みんな一緒」が大好きな日本人の性格が災いし、反対意見が少しでもあると決断を躊躇したり、クレームが出ないよう様々なリスクを事前に考えてから物事がようやく決定するため、実際「変化」するまでたくさんのステップを踏まなければならないのです。唯一の利点といえば時間をかけるだけあって日本の事務はイギリスより整っている場合が多いことぐらいでしょうか。

今は人間の頭より数万倍速く動くコンピューターに頼る時代。人々もそれにつられてせっかちになり気味なことから、素早く決断し、結果を見ながら調整していく方法を取っているイギリスのやり方に軍配はあがるのではないかと感じます。どうにかこの二国のいいとこ取りをして、日本も物事をより素早く決断し、そしてこれまで通り正確に遂行できるような国になってほしいと願います。

鐵屋