新学期!!

新学期!!

日本ではまだ残暑が続いていますが、イギリスはすでに秋の気配。桜の代わりに枯葉が舞い、緑の芝生とのコントラストが美しいこの季節にイギリスの学校は新年度を迎えます。今年も20名以上の留学生がそれぞれのボーディングスクールで新たな一歩を踏み出しました。

これからの季節、一番心配されるのは急な温度変化による体調不良。ただでさえ慣れない環境で、心細さと寒さで風邪を引いてしまう、なんてことがこれから起こりやすくなるかもしれません。

大抵の日本人は、おそらく風邪をひくと医者に行き、風邪薬を処方してもらう、または市販薬を飲むことが多いように思います。しかし、イギリスでは風邪を引いても滅多に薬を飲むことはありません。よく「風邪を引いても医務室は何もくれなかった」、「レモン味の(お世辞にもおいしくない)お湯に溶かして飲むシロップをもらった」という話を留学生から聞き、自分自身も似たような経験をしたことを思い出します。多くの風邪の原因はウィルスによるものが多く、日本で当たり前のように処方される抗生物質は細菌にしか効果を出さないため、イギリスでは余程細菌性のものによる明らかな症状が確認できない限り、抗生物質は与えられません。薬に頼らず、自分の持つ免疫力、治癒力を高めるためにも極力薬を飲まないイギリスの文化は、大人になってより共感できるようになりました。

余談ですが、イギリスの家庭や学校ではおなじみ、スーパーでもよく見かけるイギリスの紅茶のブランドに、「Typhoo Tea」があります。名前の由来は中国語で「医者」という意味だとか。疲れている時、ほっとしたい時、落ち着きたい時、そしてなんでもない時も含めて、イギリス人にとって「A cup of Tea」は常に万能薬なのだと妙に納得しました。

 

鐵屋