梅雨の夜の夢

梅雨の夜の夢

一念発起し、シェイクスピア全作品読んでみよう、という無謀な目標に現在チャレンジしています。

 

GCSEの科目の一つ、国文学(English Literature)では、様々なイギリス文学、小説、詩等について学びます。そしてその中で必ず課題の一つとなるのがシェイクスピアの戯曲です。約40本ある作品の内、GCSEの2年間で学ぶ作品はなんと1作のみ。わたしは当時、四大悲劇の一つの「マクベス」を勉強しましたが、おどろおどろしい話を半年間かけて学んだ後は、できれば「真夏の夜の夢」や「ヴェニスの商人」のような喜劇がよかったと思っていました(笑)

 

さて、ようやく5、6戯曲を読み終えてふと感じたのは、シェイクスピアの話ではやたら「イタリア」が出てくること。ヴェニスの商人は言わずとも、ロミオとジュリエットはヴェローナで出逢い、テンペストはミラノとナポリの王たちの物語。もちろん史劇として書かれた作品は全てイギリスとその王についてが舞台ですが、喜劇や悲劇の多くはイタリアを始めとしたヨーロッパの様々な国をベースとした話がよく出てきます。

 

ただしとても興味深いことに、シェイクスピアはそのような外国に行ったことがあるという記録がほとんどないそうです。しかしながら実際見ていないことで、異国への憧れやそれらについての想像力がより彼の戯曲を魅力的なものにしたのかもしれません。インターネットや飛行機が当たり前の今は、残念ながらシェイクスピアにとっては逆につまらない世界なのでしょう。

 

次に読もうとしているのは「オセロ」。彼もまたヴェニスの軍人です!