母の日

先週、イギリス側のスタッフに「週末は何か母の日のお祝いをしたの?」と聞かれ、まさか私は忘れてしまったのかと少々焦りました。そうではなく、イギリスでは日本とは違う日に母の日をお祝いする事を思い出して安堵しましたが。よくよく考えてみると随分と日にちに開きがあります。

イギリスの母の日はキリスト教の受難節の第4日曜日で、今年は3月6日でした。日本と同様に、プレゼントをあげたり食事をご馳走したり、思い思いの形で母への感謝を伝える日となっています。元々はMothering Sundayと呼ばれる故郷の教会で礼拝に出席する日が起源のようです。実家を離れて働きに出て、なかなか休暇がもらえなかった労働者にとっては必然的にこの日が一年で唯一母に会える日であった事と、“Mother”という言葉が入っているために現在の母の日と結びついたようです。

一方日本の母の日は米国に倣ってご存知の通り5月の第2日曜日です。1908年に米国人女性Anna Jarvisさんが彼女の偉大な母の追悼式典を開いた事が起源の比較的歴史の浅い行事です。Jarvisさんのお母様の功績はここでは割愛しますが、彼女の好きな花が白いカーネーションだった事から、これを贈る習慣が今でも残っています。この事は日本の小学校で習った方もいるかもしれません。

という訳で私はまだまだ先だと安心した次第ですが、後日当のイギリス側スタッフから母の日に彼女が準備したアフタヌーンティーの写真が送られてきました。

こんな素敵なおもてなし、なんとケーキもスコーンも全て彼女が焼いたそうです。「日本ではどうやって母の日を祝うの?」と添えられたメッセージにプレッシャーを感じています。

 

長須