笑顔の瞬間

笑顔の瞬間

実は12年ぶりにこの職場に戻って来ました。さすがに学び直す事ばかりで、あっという間に2か月が過ぎました。

 

一番の変化は情報量でしょうか。対抗試合の結果までリアルタイムで見られるなんて!知りたがり(過ぎ)だった私の父ならばきっと大喜びだっただろうと思います。

 

以前と全く変わらない嬉しい発見もありました。

渡邊オフィスの夏の風物詩に、留学生のグループカウンセリングがあります。

これはイギリス全土に散らばる留学生達を、進学などの節目の年にオフィスに呼んでグループディスカッションをする会です。学年別に4~8人程度の小グループにして行います。

 

彼らは留学年数や学校が全く違うので様々な意見やエピソードが飛び交います。苦労話も楽しい思い出も、とにかく話題は尽きません。留学生同士でも意外な発見や気づきも多いはず。私たちにとってもそれは同じですし、何より「今」の彼らを知る大変嬉しい機会になっています。

 

彼らの佇まいからは自負や自信が溢れています。それは彼らが努力を重ねてきたことの証しでもあります。でも、自己主張が強いとは違うんですね。きちんと相手の意見を受け止めつつ、自分の気持ちも伝えられます。背伸びしたような知識だけの意見ではなく、実体験から得た、彼らの等身大の意見なのです。周りへの気配りも見られます。そんな彼らが談笑する姿は、大人から見てもとても微笑ましく非常に好感が持てます。日本で見かける学生たちよりもずっと感情が豊かで、生き生きとして見えました。

 

今は笑っている彼らだって、きっと楽しいことばかりではなかったはずです。それを凌駕するほどの何か得て、今に至るのだと思います。苦楽の後にひと回りもふた回りも成長したのであろう彼らの姿は、なんとも頼もしくとてもキラキラしていて、私には眩しいくらいでした。それは12年前となんら変わらない光景で、この仕事に「戻ってきた」という実感が湧いて自然と笑顔になった瞬間でした。

 

田辺