英語が出来る!

英語が出来る!

昨今の新聞記事や広告を見ていると、「聞いているだけで頭に入ってくる」「10日間で英語が出来るようになる」などなど、奇跡的な英語学習法と教材が沢山紹介されています。今や日本は総英語学習大国?これでみんな出来るようになれば苦労はしません!

今これらの記事を見ながら涼しい顔が出来る私はなんと幸運だろう!とつくづく思うのです。実は留学前の私の一番嫌いだった学科は何を隠そう「英語」でした。理数系でなんでも答えがすっきりでる学科と比べ、例外ばかりで取り留めもなく、暗記ばかりの英語の学習はまったく頭に入りません。英語が得意で英語の歌を口ずさんだりしている友達を見て、「いいもん、英語なんて出来なくても!」ととてもアンチ英語の子でした。

それがちょっとしたきっかけで100%英語の留学に飛び込むことになったのです。当時の日本の学校の私の英語の先生もさぞ驚かれたことでしょう。「貴方そんなに英語が出来なくてイギリスに行ってどうするの?」と呆れられました(笑)確かに!当時子供に教える英語学校などないイギリスですから、いきなり現地の学校に入った私はヘレンケラー状態。今もって当時のことを思い出すと笑えるくらい、何にも分かりませんでした。それこそ毎日が泣いたり、笑ったり、落ち込んだり、腹が立ったり。よく幼児が言葉が出なくて、イライラして泣くことがありますよね。そういう状態です。
でも不思議なことに1年、2年経つうちに一端に英語を理解し、友達と話したり、勉強が出来るようになって行ったのです。

英語嫌いだった私にとっての英語学習法はこれしかなかったと今ははっきりと言えます。つまり、「勉強」ではなく、日々泣き笑いし、自分の感情をそのまま伝えることに駆使する方法でなければ、言葉は身につかない。私のような人はたくさんいると思いますが、いかがでしょう?これからの「英語」がますます必要になってくる社会において、宣伝に惑わされずに自分にあった学習法を選ぶことが「早道」だと思います。

今年飛び立った留学生が帰国する冬休みも間近。留学前に英語の心配をしていたのが嘘のような晴れ晴れした顔で帰ってくることでしょう。

渡邊