郵便値上げ=チャンス!?

郵便値上げ=チャンス!?

2012年4月30日から英国の郵便料金が値上げになります。Eメールの普及などによって経営不振のロイヤル・メールが収入を一気に増やそうというのでしょうか、1975年以降で最大の大幅値上げです。“ファースト・クラス”の切手は現在の46ペンス(約59円)から60ペンス(約78円、“セカンド・クラス”は現在の36ペンス(約46円)から50ペンス(約65円)。30%以上の値上げとなり、英国民は大ショックだと思いますが、値上げ直前の今が実は切手まとめ買いのチャンス!でも日本の感覚だと郵便料金値上げ前の切手のまとめ買いってどういうこと?って思いますよね。

 世界で初めて郵便制度を導入した英国の切手には、日本を始め、他の国々の切手とは違う特徴があります。切手に国名が入っていないというのはその特徴の一つです。世界で最初に切手を作った英国は国名を入れる必要がなかったのです。大英帝国の誇り(驕り?)が垣間見られます。英国の切手にも日本と同じように金額が書いてありますが、中には金額は書かれておらず、「1st」(ファースト・クラス)「2nd」(セカンド・クラス)とだけ表記された切手というのがあります。ファースト・クラスの切手を貼れば、「100gまでの国内定型郵便が翌営業日に通常は届けられ」ます。セカンド・クラスの切手では「100gまでの国内定型郵便が、3営業日以内を目指して配達され」ます。そしてなんと、この1stと2ndの切手は郵便料金が値上げしてもそのまま使えるのです。それだからというわけではないでしょうが、この切手はシートだけではなく、10000枚のロールでも購入可能です。切手のロールなんて日本では見たことがありません。今1stの10000枚ロールを4600ポンドで購入しておけば、4月30日以降に購入する場合に比べて1400ポンドもお得となります。そんなわけで「切手をお得にまとめ買い」のチャンス、ということになるのです。ちょっと不思議な感覚ですね。

吉岡真樹