エイプリルフール

エイプリルフール

本日4月1日はエイプリルフール。1年に1日だけ、嘘(罪のないものに限ります!)をついても許される日です。毎年国内外のソーシャルメディア等でも個人や企業が、明らかに嘘と分かるようユーモアを効かせた嘘を発信し、節度を守って楽しんでいる様子が見受けられます。

世界各国で楽しまれているエイプリルフールですが、その起源については諸説あります。その1つとして、チョーサーの『カンタベリー物語』を起源とするものがあるということをご存知でしょうか。チョーサーは14世紀に活躍したイギリスの詩人で、その時代における書物では主流であったラテン語やフランス語でなく、中世英語を使用して執筆をしたため、イギリス文学の父とも言われている人物です。チョーサーの代表作である『カンタベリー物語』の中に収録されている物語の1つに、雄鶏がきつねに騙されるエピソードが書かれています。その騙された日というのが、中世英語で言うと、Syn March bigan thritty dayes and two。現代英語で言うと、Since March began thirty days and two、つまり「3月が始まって32日目」という日付なのです。3月には31日までしか無いため、きつねが嘘をついて雄鶏をだましたのは3月32日=4月1日という図式が描けます。もっとも、この時代の書物は全て人の手によって書き写されたもののため、誰かの転記ミスではないかという反論もありますが、エイプリルフールという他愛のない日の起源をひも解くと7世紀も昔のイギリスに繋がるかもしれない…と考えるとロマンを感じますね!ボーディングスクールでもチョーサーのことは必ず学ぶと思います。中世はあまりにも昔のことで、分かりづらくてとっつきにくい、と苦手意識を持つ留学生もいると思いますが、今回のような現代との繋がりのあるエピソードを見つけて親近感を抱くことができれば勉強に対する気持ちも少し変えることができるかもしれません。

…この内容は全部嘘、なんてことはありませんのでご安心を!笑

小島