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スクールトリップ

26th Feb 2010

学校主催の旅行の行き先はどこでしたか?昔々、私の出身私立高校ではキリスト教系にもかかわらず、京都奈良が恒例でした。最近では近場の韓国や中国はもとより、オーストラリア、ニュージーランド、アメリカにまで出向く学校もあると聞きます。15年以上前、ローストビーフで有名なロンドンのレストランSimpson’s-in-the-Strandで日本人高校生の団体と出会った時はびっくりしましたが、今では珍しくも無いのでしょう。

英国のボーディングスクールでは、日帰り宿泊込みにかかわらず、学校主催の旅行はスクールトリップと呼ばれます。3年間旅行費用の積み立てをして1回1週間程の旅行が定番の日本と違い、語学の先生企画のスペイン語研修旅行、美術の先生引率のパリ美術館巡り、などとフットワークが軽くたくさんの旅行が用意されています。泊まりを含む旅行の行き先の多くは英国のご近所であるヨーロッパ。いかに英国から近いとはいえ、イタリアやフランス、スイスでのスキー旅行と聞くと何ともうらやましい。アメリカやカナダへのスキー旅行では費用が1週間で30万円程と、お値段のほうも学校主催の旅行としては少々値がはります。もと英国植民地の多いアフリカへも多くの旅行が計画されています。ケニアの動物公園見学ツアーは序の口で、モザンビークの貧しい村のために井戸を掘る旅行などはなるほどボランティア国とうなってしまいます。世界で最も貧しい国のうちのひとつ、マリでマイクロバンクシステムの見学という旅行はいかにも将来のリーダーの養成を目指すボーディングスクールの面目躍如といったところ。

かつて7つの海を制した英国、海外に出て行く精神は今も健在のようです。

吉岡真樹

ボーディングスクールの年間スケジュールもこちらで紹介