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親は誰しも子供の幸せを望み、教育にもベストを与えようとします。しかし、親が経験した時代の価値観はあくまでも20年、30年前のものであり、今のITの存在が当たり前のデジタル・ネイティブと呼ばれる世代とは環境が大きく違います。親はこれから益々「便利」になるであろう20年先の世の中を我が子が生きていくのだということを、十分念頭に入れて彼らにどんな教育が必要かを考えるべきでしょう。

「便利」さに頼るのではなく、「便利」さを駆使してさらに飛躍するにはどのような力が必要か。私は今失われつつある人間のもっと基本的な力を磨くことにあるのではないかと思います。自分で考えることを主体とするイギリスのボーディングスクール留学を経て社会に出た子供達は、「初めてのことにチャレンジする勇気」、「諦めないで何とかする、何とか出来るという自信」、「周りの力を借りることによって誰とでもやって行ける協調性」を得た、と口々に語ります。これだけ何が起こるか分からない、かつ情報過多の世の中で振り回されずに生き抜くためには、表面的な資格ではなく、どんなことに遭遇してもめげない持続可能な力こそがこれからのリスクヘッジになるでしょう。この力はただ子供を四六時中守ることでは叶えられません。一人で泳ぐ機会を与え、見守る勇気が親の方にも求められます。留学で得られる自立から生まれる自信が、その間に身についたトップレベルの英語のスキルと共に世界で羽ばたく翼になってくれるでしょう。

代表取締役　渡邊和子