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ママチャリ

27th Mar 2015

世界各地で人気急上昇中という日本の「ママチャリ」。近年自転車熱が高まるイギリスでも、これまで市場を独占していた高価な自転車に代わり、関心を集めています。

2011年の国勢調査によると、イングランドおよびウェールズで、自転車を通勤手段として利用している人は10年間で14%増、特にロンドンでは2倍以上に増えたそうです。今では、全通勤者の約4分の1が自転車通勤とのデータも発表されているほど!利用者拡大の背景には、オリンピックやツール・ド・フランスなどのスポーツイベントや、国や自治体によるインフラ整備があります。

そんな自転車ブームの中、2012年東ロンドンに開業した自転車ショップ、その名も「ママチャリ」は、日本から中古のママチャリを輸入し、£150~300で販売しています。オーナーによると、ママチャリは「細部へのこだわりに加え部品の品質がとても高く、同価格帯の英国製自転車などとは比べ物にならない」とのこと。英国の一般的な自転車は、鍵、かご、泥よけ、発電機と一体型のダイナモライトなど、装備を追加すればそれだけ料金がかさみます。ママチャリはそれらが全て標準装備されている点も好評価だそうです。値段は安く高品質である点は、自転車の窃盗が非常に多いイギリスを考慮してもメリットです。安価であるため盗まれてもダメージが小さい上、街中に普及すれば自分のものが盗まれるリスクは低くなります。また「ママチャリ」オーナーは、子どもを乗せられるという点にも注目しています。「公共交通機関を使って移動する場合、大きなベビーカーを押しながらでは一苦労。日本のイノベーションによって、英国人の生活は変わり始めている」とママチャリのさらなる可能性に期待できそうです。

 

寺岡