スト談義
20th Oct 2010
9月に英国に出張しました。丁度ローマ法王の来英に重なりロンドン市内は大騒ぎ、そして出張の最後に数日立ち寄ったフランスではよりによって年金制度改革のストに出会うという、こんな短い滞在期間に度々交通規制に悩まされました。
ストライキと言うものが日本の生活にほとんど影響がなくなってからかなりの年数が経った様な気がします。私の子供時代は「春闘」というと新聞を賑わし、度々学校が休校になり、大喜びしたのを覚えています。いつの頃からか、日本ではストだと報道されても「まずは実施されないもの」という観念が出来てしまっていませんか?これが外国だとしっかり行われるのです!昔、パリの空港が閉鎖になり立ち往生、陸路しか交通手段がない・・それゆえ列車も満席で乗れない・・・それも1ヶ月以上というすごいのも経験したことがありますが、今回は久々に悲惨な目に会いました。一つの都市がいきなり交通手段がすべて無くなる陸の孤島化するのですから、参ります。その時のフランス人のリアクションたるや、「仕方が無いね!」と肩をすくめるだけで終わり。途方にくれていた日本人観光客を一人助けることは出来たものの、ロンドンに戻る道のりの長かったこと。そしてどこにも文句も言えず、それによって蒙った費用の賠償はなし。やれやれ。これが日本だったら、みんなすごく怒るのだろうな・・と思うのですが、閑散として灯りが消えた空港の航空会社のカウンターに並んで相談する人達の穏やかなこと!ムカついてるのは私だけ?人種の違いもしくは国民性でしょうか。旅をすると様々な経験をします。長旅の延長である留学が多くのハプニングを生むのは当たり前ということですね。ちなみにこのストでのデモの参加者は290万人を越えたとあとで分かりました。敵わないです(笑)
ロンドン市内の地下鉄も9月にストがありました。10月にもあるそうです。これから年末にかけてよくある郵便スト・・・クリスマス時期の一番郵便の多い時に何故かするのです。 英国人もこんなこと慣れっこで、ロンドン本部からも大騒ぎのニュースなど入りません。 今年は無いことを願います。
渡邊和子