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日本語の発音

14th Sep 2018

新年度がスタートし、新しい出会いに胸を躍らせる生徒も、真新しい環境にソワソワしている生徒も、皆が同じく経験するのが新しく名前を覚えるという課題です。保護者の方たちも、留学生との会話の中ですでに新しい名前が出てきているでしょう。新入生はもちろんのこと、進学、進級と共に寮や先生が変わればその分覚える人数がどっと増え、合わせて自分の名前を正しく覚えてもらう人も増えます。

 

イギリスは多文化の国です。全世界から人が集まるということは、日常の生活やメディアで慣れない名前が多く飛び交う国だということ。ボーディングスクールは、外部と比較するとヨーロッパ由来の伝統的な名前が多い場所ではありますが、留学生増加の傾向にある中、名前を正しく発することに敏感になっているのも確かです。とはいえ、皆がそうであるとも限りません。大切なのは最初に間違えられたときにしっかりと正しい言い方を伝えること。“It’s pronounced _正しい発音_.”と指摘しましょう。ここをあいまいにしていると、その後正すのが面倒ですし、相手も確実な発音を知ると安心するようです。

 

少々極端な例かもしれませんが、私のEikoという名は、「ei」の発音が複数存在するため、日常的に間違えられていました。「もう、どうとでも呼んで!」と毎回指摘しない時期がありましたが、一度しか会わない人は良いにせよ、学校内では人から人に伝わり、「エイコ」「イーコ」「アイコ」の3人が存在していると思っていた人もいたようで・・・。周りにとっては何と迷惑な話。正しい発音を知っている人と、間違った発音で接してきた人が出会った際に、どちらが正しいのか?と周りをギクシャクさせてしまったケースもあり、反省したことがあります。

 

これは氏名に限定することではなく、日本語ネイティブに訂正されなければずっと間違った発音を信じ続けるのが性でしょう。日本に旅行することが稀でなくなった今、自分が訂正しなかったことで人が恥ずかしい思いをする、ということもあり得ます。「己の欲する所を人に施せ」とあるように、それが日本語であっても英語であっても、正しい発音に訂正することを心がけると良いでしょう!

 

ちなみに中華圏や東南アジア(タイを除く)の留学生は、本名とは別に英語のファーストネームを持つ方が大多数を占めます。次回はその歴史的な由来などについてお話ししたいと思います。

 

矢部