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密かな憧れ

21st Jul 2023

イギリスとフランスはいわば「近くて遠い国」。隣同士の国にもかかわらず、人や文化が大きく異なります。正直なところ、イギリス人からフランスに対する賛辞や憧憬を今まで一度も聞いたことはないですが(笑)、イギリス人のあらゆる生活面からフランスへの「密かなる憧れ」感じ取ることができます。フランス発祥のコーヒーやワインの消費量がフランスよりイギリスの方が多いのはひとつの良い例です!

そしてフランス語はかつてイギリスの宮廷貴族の間で使われていた言語だったこともあり、英単語の中にはフランス語が語源になっているものが多数あります。例えば:

croissant

日本でもお馴染みのクロワッサン。イギリス人も読み方は「クロワッサン」とフランス風ですが、なんとアメリカ英語では通常最後のtを発音して「クロワッサントゥ」と言うそう!

RSVP(Répondez, S’il Vous Plaît)

「ご返信お願い申し上げます」という意味を表すフランス語の頭文字をとったもので、結婚式やパーティー、イベントの招待状などでも見かけた方も多いはず。フランス語では実はかなりフォーマルで少し旧式な表現のため、近年はあまり使われなくなっているそうですが、英語では逆に英語化され頻繁に使われています。 和製英語が多数存在するように、実は「英製フランス語」は日常的にイギリスでよくつかわれています。haute couture(オートクチュール)、rendezvous(ランデブー)、déjà vu(デジャビュ)等も全て元はフランス語です。そしてあえて母国語を使わず他国語を使って表現することに共通しているのは、なんとなく「かっこよいから」という感覚で使われているということ。「Kawaii(かわいい)」や「Katsu-curry(カツカレー)」がすでに「英製日本語」としても浸透しつつあることから、イギリス人の日本への憧れも今後益々期待できそうです!

鐵屋