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情報教育

9th Oct 2015

先日、日本人学生のパソコンスキルは先進国の中でも最低レベルで、大学生がレポートを作れない、メールでの提出ができないと教授が嘆くという新聞記事を読みました。

正直少し意外でした。私の知る数年前までの新卒社員はむしろパソコンスキルが高く、どちらかと言えば中身はまだまだでも見た目はきれいな資料を作っていて、今の若い人はすごいな、と思っていたくらいです。

しかしこの記事によると、最近はスマホが便利になりパソコンがなくても事足りてしまい、結果としてパソコンを持たない、使えない学生が増えていることがどうも原因のようです。

その点渡邊オフィスでお預かりしている留学生たちのカリキュラムを見ていると、イギリスではそのような問題はあまりなさそうです。まず中学・高校に進学する時にパソコンの購入を義務付けている学校も多く、パソコンを使った課題作成、メールでの提出はよくあります。パソコンが壊れた時に駆け込める指定の修理店を持っている学校もあり、更にインターネットの安全な利用方法についての説明会が生徒および保護者向けに開催される事もよくあります。

自分の考えを持ち、それをまとめ、相手に分かりやすく伝える。その為にパソコンは非常に便利な道具です。そういった練習を学校でした方が、後々社会に出てから役に立つと思います。文部科学省も日本のICT(情報通信技術)教育が遅れている事には危機感を持っているようですが、現状の報告書では対策として学校のパソコン台数を増やす事ばかりが強調されていて、肝心のカリキュラムも操作方法ばかりのようです。これだけでは問題の解決にはなりません。

学生のうちから、自分の言いたいことをどのよう伝えるかを考え、パソコンはそれを効果的かつ効率的にする手段という位置付けで教育に取り入れなければ、本当にパソコンが“使える”人は育たないのでは、と思わされる記事でした。

 

長須