Back to Blog Top

国民健康保険 <NHS>

8th May 2015

日本は高齢者が多くなり、その高齢者が高額の「介護保険」を払わなければならないと言うわけのわからないことになっていますが、どこの国も健康保険にかかる費用をどのように捻出するかで頭を痛めているようです。

昔は誰もが教科書で習った「ゆりかごから墓場まで」で有名な英国の万民「無料」の国民保健もとうとう動き出しました。今まで納税者である英国国民はもちろんのこと、6か月以上英国に滞在する外国人もまったく無料だったのが英国の国民保健<NHS>です。なんと太っ腹!この保険の話になると、「なんで私達の税金でそこまで払わなければならないの!」とちくりと英国人に言われたことがある人は多いはずです。NHSはこのように大盤振る舞い保険ですから、遅い、サービスが悪いなどなど、悪評の数々が散々言われてきていました。にもかかわらず、この法律は長年まったく変わらなかったのです。

かなり前のことですが、ある「自然気胸」を患っている留学生がロンドン空港で降りた途端に発作が起き、ケンブリッジの有名な病院に運ばれたことがあります。幸い、彼女はすぐに手術を受け、元気になりました。その折に日本でかけていた「救援者の保険」を使ってご両親が渡英することになったので、そのための証明書を病院に発行して貰わなければなりません。まだポンドが今よりずっと高かった頃ですから、入院費など一体どの位かかるのかと心配したのですが、なんとNHSで処理され、かかった費用はその証明書発行代のみ!確か2ポンドでした。まあ、こんな具合ですから、破綻するのは目に見えていた?すごい国だな、と思いました。

しかし、実はこの4月から外国人(ビザの種類により異なりますが、学生ビザ保持者は全員)はついに有料になったのです!それもビザ申請時に合わせて半強制的(支払わないとビザの発給は保証しない)に請求されます。学生は年間150ポンド。まあ、ある意味当然と言えば当然ですが、これにより医療の現場でのスピードとサービスが向上してくれることを切に願います。