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Queenの存在 ~Mary編~

31st Mar 2023

先月はヴィクトリア女王の名にちなんだ身近なものをいくつかご紹介致しましたが、今月はもう少し歴史をさかのぼり、スコットランド女王メアリー1世に注目してみたいと思います。

メアリー女王1世が有名な理由の一つに、彼女の父はかの有名なヘンリー8世(6度の結婚と処刑を繰り返す暴君としてのエピソードは有名で、留学生も一度は耳にする歴史上の有名人!)ということがあります。その血を引き継いでいることだけが理由とはなりませんが、メアリー女王も283人のプロテスタント信者を処刑したという残虐なエピソードを持っています(メアリー女王本人は敬虔なカトリック信者!)。

「Bloody Mary(ブラッディメアリー)」という飲み物をご存じの方も多いと思いますが、これはウォッカにトマトジュースを合わせたカクテルで、名前の由来はBloody=血塗られた、Mary=メアリー女王と言われています。トマトジュースは彼女が流した血を連想させるのでしょうが、まあなんともおどろおどろしい名前がついたものです。

日経新聞で連載されている「王の綽名」という記事にはさらに面白い記述があり、メアリー女王を最初に「Bloody Mary」と呼び始めたのはメアリー女王の妹のエリザベス(メアリー没後に女王へ即位)だったそうで、二人は非常に仲が悪く、プロテスタントを支持していたエリザベスは即位後、今度は姉以上にカトリック信者を弾圧し、処刑したとか。いっそのことカクテルは「Bloody Sisters」という名前でもよい気がします!

あるボーディングスクールのアクティビティに「Horrible history」=残酷な歴史を学ぶというものがあり、留学生にも人気です。実は誰しもちょっとホラーで気持ちの悪いことのほうが好奇心を持ってしまうもの。英国王室の歴史は今後も人々の記憶に強く残るエピソードに困ることはなさそうです!

鐵屋