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口のきき方

26th Sep 2014

大体この「口のきき方」という言葉は最近使われているのでしょうか? 私の世代ですと、「親に向かってその口のきき方はなんだ!」または「はい」と言わないと「返事!」と怒られた経験のある人は多く、懐かしささえ感じるこの頃です。 最近の「友だち親子」はある意味大変よいことではありますが、「口のきき方」という礼義は失ってはいけないのではないでしょうか。 残念ですが、カウンセリングをしていると、時々親にびっくりする言い方をする子供に出会います。最近の親は怒らないのでしょうかねぇ。 多くの子供が「はい」と言わず、何となく頷くだけなのも最近の兆候です。 この「はい」が言えないと、英語の「Yes」も口から出てきません! 英語を流暢に話したいと皆さんは望むわけですが、まずは「はい」という言葉を口から出すのが先決だと思います。

ご存じのように英語で「貴方」も「先生」も「お父さん」もすべてYOUになります。

最初に英国の学校に入った時、先生に向かってYOUというのにはとても抵抗があったことを思い出します。その上、年齢にかかわらずファーストネームで呼び合う習慣もこれだけの年月が経ってもかなり親しくならない限り、相手がボーディング・スクールの校長だったりすると、未だに躊躇します。では英国ではお互いにみんな「友だち感覚」で話すのかと言えばそれは違います。英語の「口のきき方」というものはしっかり存在するのです。YOUと言いながらも親、先生、目上の方に対してはしっかりリスペクトをもって話します。

プレップスクールの子供達が先生に言う「Yes, Sir」の音は聞いていて大変気持ちのよいものです。先生と生徒が強固な信頼関係を築き、距離感がない英国の学校ですが、「親しい間にも礼儀」がしっかりと息づいています。

渡邊