物価とホリデイ
3rd Feb 2023
物価の上昇が連日メディアを騒がせています。長引くロシアとウクライナ問題に起因した燃料高騰がベースにあることで物価の変動が避けられない状態です。昨年末に発表されたイギリスの物価上昇率がすでに9.9%と言われ、感覚的にはおおよそ日本の物価の1.5倍と考えるのが妥当のようです。よく例えられるのがビッグマックの価格で、日本で390円の品が590円(2022年12月時点)と聞くともっと現実的でしょう。イギリスではものすごい勢いであらゆるものの値段が上がっています。そこにはコストが高くなっているのだから言わば「当たり前」感があり故にその延長線上に賃金の上昇があることは必然と捉えているように感じます。
その反面、日本では値上げに対して欧米に比べると企業側は「申し訳ない」「企業努力ではどうしようもない」と低姿勢を貫いており、同じ「値上げ」に関しての両国の態度の違いが明らかに見えます。
さてこの現状で節約に走るとしたら、日本人は何を筆頭に挙げるのでしょうか?「遊興費」かもしれません。しかし、ご存知のように欧米、特に欧州の人達の多くは「休暇の為に働いている」と言っても過言ではない位ホリデイが人生で一番大切なようです。ですからこの物価高騰の折にもホリデイの予算を削るという発想がない人が50%以上とか・・・コロナとの共存が段々当たり前になり、世界的に人々の動きが活発になってきた今、皮肉にも旅行費が高くなっています。にも関わらず、日本で起きているGo to トラベルのような政策なんてなくともイギリス人のホリデイへの熱意は変わらないようです。
渡邊