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使い捨て文化の終息

19th Sep 2025

「ピカピカの1年生」誰でも知っているフレーズで、ほとんどの日本人にとって違和感のない言葉でした。最近は少し懐かしい言葉かもしれません。学校に行くということは、制服も教科書もすべて新しいものだとどこかで当たり前感をもっていたと思います。

私がイギリスの学校に行った時にまずびっくりしたのは、教科書がもらえなかったこと!教科書は貸出だったのです。何年も使ってきたのでボロボロ。教科書の最後のページに紙が貼ってあってそこに代々その教科書を使ってきた人のサインが書かれていました。これは約60年前の話です。日本は毎年必ず新しい教科書を配っていました。まったく開いたことなかった教科書もその年の最後に破棄されましたから、イギリスってそんなに貧乏な国なの?と思った思い出があります。さすがにこのデジタルの時代になってそれはなくなったものの、制服のセカンドハンドショップという名前のいわゆる制服のお古を売り買いする習慣は今でも存在します。特に小中高は成長期。すぐに着られなくなるのは必須。どんなお金持ちの学校でもセカンドハンドショップは存在し、当たり前のように使われています。例えば、あまり着ない制服のコート。ボーディングスクールは広大な土地に施設が点在しているので、子供達は建物の間を移動するのですが、真冬でもコートを着るのは面倒とばかりスカーフを巻き付けて走りますー結果コートは着られないままサイズが変わってしまうというわけです。

ひと時代前は他人が着たお古を嫌がる留学生が多かったのですが、ここに来て日本でもセカンドハンドショップが街中にぽつぽつみられるようになりましたし、物価高騰のあおりで日本の学校の制服も「おさがり」を再利用-リユースなる言葉も生まれています。徐々に古着に対する壁が低くなり、サスティナブルという言葉のもと、物を大切に長く使用しようという気風も支持されるようになってきています。ピカピカの1年生から半世紀が経ったことに気が付きました。

ちなみにフランスでは衣服を捨てると罰金?という話も耳に入ってきました。フードロスもそうですが、コストの問題と並行してイギリスの昔からの物を大切にする習慣は今尚健在です。

渡邊