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「あなたの強みを教えてください」

3rd Oct 2025

今、日本は自民党の総裁選で話題もちきりですね。先日テレビで5人の候補者が並んでのインタビューを見ながら、感じたことがあります。記者から「自分の強み」を問われた候補者たちの答えに耳を傾けていると、面白いことに5人とも冒頭にまず「謙遜」の言葉が入ったのです。「こういうことを公で言うのは若干憚られますが」、とか、「強いて言えば私の強みは・・」とか、なんだか歯切れが悪いなぁと感じたのは私だけでしょうか。自分のアピールポイントって捻り出さないと出てこないのかしら。もっとストレートに発表してもいいのに。でも、ずっと培ってきた「謙遜文化」があるこの国で、たとえばアメリカのトランプ大統領のように「〇〇ができるのは私だけ」を何度も挟む演説をしたら、支持は得にくいのかもしれません。

スピーチといえば、今学期からあるプレップスクールのHead Boy (生徒会長のような役目ですが、選挙ではなく学校から指名を受けます)が新入生歓迎のスピーチをしている姿をビデオで見る機会に恵まれました。彼は少し緊張していましたが、自分で考え抜いたスピーチを、丁寧に、的確な抑揚をつけ、(見事にきれいな発音で)披露。彼のスピーチに謙遜の言葉はありませんでしたが、もちろん不遜に見えることもなく、リーダーとしての求心力と魅力を、その会場にいた全員に発信できていたと思います。きっと下級生たちは「カッコいい先輩。あんなふうになりたい!」と思ったに違いありません。

言葉で表現せずとも、謙虚さは見え、ストレートな自己表現をしなくても、周囲の支持を得ることはできるのだと思います。その模範例を代表生徒になった彼のスピーチに見た気がしました。日本でもいずれ、国内、海外のどちらへ向けてでも、違和感を与えることなく自己表現ができる人材が育っていくことでしょう。留学はそんなところにも寄与していると思っています。

山岸