“Very Happy” or “Ecstatic”?

“Very Happy” or “Ecstatic”?

何も理解できないところから、言いたいことを問題なく伝えられるようになると、英語の伸びが低迷することがあります。表現を豊かにするにはどうしたらよいか。私が留学2年目のときにEALの先生に教えてもらって今でも役立っていることをお伝えします。それは、“とても”を意味するVeryやReallyを極力使わないようにすることです。ピンポイントなアドバイスですが、会話でも宿題でも手紙でもどこでも応用できる上、あまり考えなくても簡単に実行できると思います。使い古された副詞を使わない代わりに、文に深みを出す方法が三通りあります。

 

  1. より奥行きのある副詞に替える。

Very Happy = とても嬉しい、が間違っているわけではありませんが、高鳴る気持ちを伝えたいのに、毎回Veryを使っていると、Veryの効果が弱まってしまいます。手紙を頂いて“とても”や“本当に”が連呼されていると、読んでいてつまらないと思ってしまうと同時に、本当にそう思っているのか?と突っ込みたくなりませんか?試験の採点をする先生も同じように感じていると留意しておくとよいでしょう。

例: Extremely happy = 極めて嬉しい

Incredibly happy = 非常に嬉しい

Genuinely happy = 心から嬉しい

Completely happy = この上なく嬉しい

Ecstatically happy = うっとりするほど幸せ

Ideally happy = 理想的に幸せ

Relatively happy = 比較的満足している

 

  1. Very happyに値する形容詞に替える。

Veryを加える替わりに、より具体的な表現を可能にする形容詞を探してみましょう。ここで役立つのが類語辞典(Thesaurus)ですが、当てずっぽうで選ぶのは禁物。しっかりと語彙の意味を理解して選択しましょう。

例:   Very happy = Thrilled(感激する), Ecstatic(大喜び), Jubilant(喜びに満ちた)

Very sad = Morose(気難しい), Sullen(不機嫌な)

Very fast = Rapid(急速な), Expeditious(手際が良い)

Very clean = Spotless(ピカピカな), Immaculate(欠点のない)

Very tired = Exhausted(疲れ切った), Drained(消耗した)

Very angry = Furious(激怒した), Raging(怒り狂った)

Very rude = Vulgar(洗練されていない), Obscene(常識から外れた)

Very valuable = Precious(貴重な), Treasured(愛蔵の)

Very wet = Soaked(ずぶ濡れの), Dripping(汗びっしょり)

 

  1. 慣用句(Idiom)などの独特な言い回しを使ってみる。なぞなぞのようですが、訳がないものの由来を考えてみてください!

例:   全てvery happyを意味する慣用句です。

Over the moon = 天にも昇る気持ち

As happy as a clown = ピエロのように陽気

On cloud nine = ??

Tickled pink = ??

Snug as a bug in the rug = ??

Like a dog with two tails = ??

Happy as Larry = ??

 

英語や英文学の授業に限定することではなく、全教科に共通することです。今回のポイントを常に頭の中に入れておくと、徐々に内容が濃い会話や文章になってくると思います。また、相手とシチュエーションによって適したワードや言い回しを使いこなすことも大切です。本を読むのはもちろんですが、興味がある内容でなければ頭に入っていきません。本に限定せず、雑誌やオンラインメディア、映画やTVドラマなど、気軽なものから知性をくすぐるものまで、バランス良く鑑賞するのが効果的だと考えます。

 

矢部