Her Majesty Queen Elizabeth II

Her Majesty Queen Elizabeth II

エリザベス女王の逝去に際し、悲しみを共にする人は世界中に溢れていることと思います。

あの日、女王逝去のニュースはたちまち世界に広がり、およそ2時間以内には渡邊オフィスの留学生達が在籍するボーディングスクールのうちの一校から、お悔やみを述べるメッセージがメールで飛び込みました。それから同様のメッセージが各校から続々と届き始め、24時間以内に全ての学校から弔意が発信される様は圧巻でした。細部まで配慮が行き届いた重みのあるメッセージの数々は、どの学校もこのXデーを予期して準備していたかのようでした。「Her Majesty Queen Elizabeth ll」。渡邊オフィスの受信ボックスに並ぶメールの件名がほぼ同一で揃うのは、極めて稀なことです。

創業43年の渡邊オフィスとしても君主交代の場面に接したことはなく、その後のことは予測がつきませんでした。学校が70年前の前王逝去の時を踏襲したかどうかは知る由もありませんが、蓋を開けてみると、学校の対応は校長会議で事前に打ちあわせてあったかのように各校でほぼ共通していました。例を挙げると:

  • 特別礼拝を執り行い、徒は正装(ブレザー着用の制服)のこと。(中には訃報の直後に全校礼拝をした学校も)
  • 半旗を掲げる
  • 校内に芳名帳の設置
  • 10日間の喪中は、授業、試合などは予定通りだが、生徒は正装着用、学校のSNSの停止、毎日一定の時間やスポーツの試合前に1分間の黙祷をする、などが多数
  • 国葬の当日は休校とし、帰宅して家族と葬儀の中継を見守ってもよし

ボーディングスクールはイギリス王室と縁の深い学校も多く、たいていの学校は過去に王室メンバーの誰かの訪問を受けています。それが女王であれば殊の外誉れ高く、たいていは女王の名を冠した施設やモニュメントと共に長く学校の歴史に刻まれます。ある伝統校は、400周年を祝って来校した女王のスナップを弔文に添えたメッセージを発信していました。

常にイギリスのアイコンとして存在した女王は、留学生やそのご家族にとっても特別なものであったと思います。国葬が無事に終わることを願いつつ、偉大な功績と人心を魅了した女王の、安らかな眠りを祈らざるを得ません。 山岸