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留学コンサルタントが感動する場面とは

26th Jun 2020

前回のブログで今年のCommon Entrance(CE)試験についてご紹介しました。その後日談を記したいと思います。

学校からの指示に従い、6月初旬に8名の生徒が一斉に自宅で親御さんの監督の下、無事にCE試験を受けました。実際の試験を始めるまでには、ひと山もふた山も問題を乗り越える場面があり・・・。というのも、いくつかの学校はコロナで郵便事情が不安定だというこの最中、試験問題を郵送したというのです。届く保証はゼロなのに何故???と叫んでも、もう送ってしまったというので後の祭り。結局、約半数のご家庭には試験は届かず、メールで問題をいただく羽目に。しかし、郵送で送る理由が一つだけあり、地理の試験で使う地図はメールでは送れないため、郵便が届いた生徒だけ地図の使用が必要な問題を解き、届かなかった生徒はその問題を省略。また、届いてみたら試験が1科目分抜けていた、なんて事態も。「これって公正?日本なら試験延期とかになるケースでは?」とツッコみたいところでしたが、そんなイギリス的な「いい加減さ」に飽きれながらも、どんな事態も力業で巻き返して「やり通す」様は、むしろあっぱれなのでした。

さて、試験監督に緊張の数日を過ごされた親御さん達のお話をうかがうと、我が子の試験への取り組み方を目にして、いかに真剣に勉強をしてきたかを感じ取ることができたという声が多くありました。子ども達にとっては中学受験の合否に関係なくても、ずっと目標にして勉強してきたことの集大成だから、という試験への強い意気込みがあったのでしょう。全員が立派な結果を手にし、堂々と志望校へ進学していきます。

一方、CEは実施しないものの、力試しとして今年のCE試験問題を一週遅れで生徒にチャレンジさせた学校がありました。とはいっても本番試験さながらに時間割を設けての実施です。実は、実施のお知らせを当日になって学校から受け取った私は、ヒヤッとして慌ててお母様に電話。すると、そのお母様は「私も知らなかったのですが、昨日先生から本人が直接指示を受けていたようで、朝から張り切っていました。今、机に向かってやってるみたいです。」と仰るではありませんか。その生徒はプレップに入学して2年足らず。忙しいご両親は一切関われない中でリモート学習を楽しんで受け、この試験も誰の手も借りずに当たり前のように学校の指示を仰ぎ、粛々と受けていたのです。

Common Entrance試験は確かにプレップでの勉強の締めくくりですが、このような子どもの成長こそがプレップ教育の集大成なのだなと納得したのでした。プレップを卒業する皆さん。あなたたちの成長をとっても誇りに思っていますよ!

山岸