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いつ変わるの日本の教育

29th Sep 2023

先日あるご両親とお会いしました。最初のお子さんを渡邊オフィスでお預かりしたのが約20年前。3人のお子さんは全員イギリスの大学を卒業し、それぞれご結婚。お孫さんがすでに6人という大家族での数々のイベントの写真から溢れ出る笑顔が素晴らしく感動しました 。3人3様で各々が選んだ道をしっかり歩んでいることにご両親は満足で、改めてイギリスに出した選択が正しかったと昔話に花が咲きました。そこで今度はお孫さんの教育、学校選びの話になり、いかに日本の学校教育が未だに変わってないかに焦点が当てられました。

先日テレビで日本の学校の新しい取り組みということで、「授業と授業の間のベルを鳴らさない」ということが大きく取り上げられていました。それで実際困らないかの質問に子供達曰く、「時計を見ればわかるし、先生が授業を始めます・終わりますとおっしゃるので大丈夫です」当たり前ですよね。これだけの改革をするのに何と50年以上かかっている・・・と私はため息を吐かずにはいられませんでした。ちなみにイギリスでは昔からベルはなりません。昔イギリス人に尋ねたところ、「私達は家畜ではないから!」とのビックリするような答え。考えたこともありませんでした。そのテレビの番組でそのほかに挙げられた「改革」なるものがすべて表面的なものばかり。なぜもっと授業の内容、やり方への根本的な改革をしないのでしょうか?子供達の意欲をもっと利用した方法があるはずです。 

イギリスでは子供達が大好きなのは、自分の考えをプレゼンすること。教えて貰って発表するのとでは興奮度が違います。自分で探し、何かを見つけ、それを発表する嬉しさ、そしてその成果を褒められることによってつく自信。そこには「間違えないようにする」という概念も緊張もなく、新しいことを学ぶ楽しさに満ちています。自主性ってこうやって育つのではないでしょうか。一年留学の予定で出発した留学生の一人が長期留学に切り替えました。判断の基準になったのが、「勉強が面白くなったから」日本でのただ単に正解を暗記するだけの学習がイギリスでは「理解すること」が中心です。この生徒は「理解することにより暗記が必要なくなり、その教科の内容がもっと面白くなった」とのこと。日本の学校教育がいち早くこちらの方向へギアチェンジをしてくれることを願ってやみません。

このご家族、結局お孫さんもイギリスに任せることになるでしょうね・・・

渡邊