こんなところにもパブリックスクール出身者
26th Jan 2018
ジョージ・マロリー。登山が好きな方はもちろん、『Because it’s there(そこに山があるから)』、という名言を残した人物と言えば、あの人か!と思い出される方も大勢いらっしゃるのではないでしょうか。
1920年代にイギリスは国の威厳を諸外国に知らしめるため、北極、南極に次ぐ第三の極地チョモランマ=エベレストの初登頂を目指していました。
マロリーは、第1〜3回目の遠征部隊に参加、第3回目の登頂の際、パートナーと2人で最後のキャンプ地から頂上を目指し、行方不明となりました。その約30年後、ニュージーランド人の登山家がエベレストの頂上に到着したのち無事に下山したことにより、悲願の『初登頂』が叶いましたが、さらにその45年後の1999年に白骨化したマロリーの遺体が頂上付近で見つかりました。それにより、マロリーは頂上まで辿り着いた世界初のエベレスト登頂者だったのか、はたまた頂上まで辿り着けずに滑落したのか、と今の結論を生み、その真相は謎に包まれています。
さて前置きが大変長くなりましたが、白骨化した遺体がなぜマロリーのものだと特定されたのか。それは彼が着ていた衣服の首元についていたマロリーの名が刻まれた『ネームテープ』でした。持ち物に名前を付けるのは当然といえば当然ですが、、動画に映るネームテープの形状がどうも見たことがある。なぜだろう、、、彼の経歴を調べて納得しました。マロリーは最古の伝統をもつトップ男子パブリックスクールの一つ、ウィンチェスターカレッジ出身、さらにはケンブリッジ大学を卒業した秀才だったのです。さらには、マロリーと最期を共にしたパートナーのアンドリュー・アーヴィンは、進化論を唱えたチャールズ・ダーウィンの母校Shrewsbury School出身のオックスフォード大学卒業。遠征部隊の隊長はもちろん、それ以下のメインメンバーも全員パブリックスクール出身でした。
いつも留学生の親御さんが靴下ひとつから、持ち物全てに縫い付けるネームテープ。何の気なしに見ていたドキュメンタリーからパブリックスクールに繋がるとは!今も昔も、パブリックスクールの存在感は抜群です!
後藤