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黒いお菓子の正体について

28th Jul 2017

甘党ではない私ですが、たまぁに食べたくなるイギリスのお菓子。スコーン、ビクトリアスポンジ、ファッジに始まり、スーパーで気軽に買えるクッキー、チョコレート、お土産の定番ショートブレッド。お菓子の魅力にハマってしまうからなのか?日本のようにカロリーの低いお菓子が少ないからか?留学生活の中で太ってしまう生徒もチラホラいます。

そんなイギリスのお菓子の中で、先日“黒いお菓子”に初対面しました。食べたことがないなら是非試すべしという渡邊オフィスのスタッフ全員からの勧めにより、挑戦してみたところ、、、これはなんだろう・・・!?!?甘いような甘くないような、まるで太田○散と葛○湯を合わせてグミにした感じ。(あくまで個人の感想です。)

このお菓子の名前は、Licoriceリコリス。渡邊オフィスの中で、これが好物の人はゼロでしたが、聞けば多くのイギリス人にとっては好物の一つと、友人が申しておりました。

このお菓子の原料となっているリコリスは、植物の名前(別名スペインカンゾウ(甘草))で、甘味料や生薬の原材料として古くから利用されています。このリコリスを最初にお菓子として売り出したのは、イギリスの会社で、現在もグミやキャンディを生産しているGeo. Bassett & Co Ltd。しかもこのリコリスが誕生したのは実は偶然。実験中に、様々な原材料が載ったトレイを誤って落としてしまい、混ざってしまったものをそのままグミにしたところ評判が良く、1899年に商品化されました。日本は、明治32年、ちょうど森永製菓の前身が創業した年ですので、同様に新商品の開発に取り組んでいたことでしょう。

リコリスは、今やイギリスだけでなく、ヨーロッパ各国、北米でも広く愛食されています。特に北欧ではサルミアッキと呼ばれ、原材料のリコリスにさらに塩化アンモニウム(塩分があり、アンモニウムというだけに特有の匂いがします)を加えたものがキャンディやグミになって売られています。ただし、あまりに“独特の風味”であるため、北欧以外で食べる地域はなく、リコリス好きのイギリス人も北欧のものは好まない人が多いそう。

そうとは言っても好みは人それぞれ。物は試し。イギリスや北欧に行かれた際には、ぜひ味わってみてください!私はもう食べなくて良いなぁと思っていますが。

 

後藤

 

※2017年7月29日~8月6日は夏季休業とさせていただきます