ボーディングスクール6月の顔
23rd Jun 2023
イギリスの学校の第三学期(夏学期)は試験の学期。それがすべて終わる今ごろは、学校からのお便りにのんびりした微笑ましい話題が増えます。
GTT通信のコラムやこのブログでもたびたび話題になる、ボーディングスクールのprefect(的確な訳がないのが悩ましいのですが、強いて言えば『模範生』『監督生』でしょうか)という役割。Prefectは日本の生徒会のように選挙による生徒の投票で決まるのではなく、学校の先生方が話し合って決める指名制です。指名を受けるのは最終学年を迎えるYear 12の生徒達。先日、ある学校がPrefect選出の前にYear 12を対象に「なりたいかどうか」のアンケートをとったところ、なんと学年120人余りのうち90人近くの生徒が「やりたい」と表明したのだとか!
参考まで中2の甥に「生徒会に立候補したい?」と聞くと、「まさか。」との即答。日本では私の時代から変わらず、こういう活動は一部の特別な人がやるもの、と回避する傾向が未だに残っているようです。ところが、渡邊オフィスの留学生達の中ではPrefectなど何等かの「役付き」になることを粛々と狙い、獲得の際には喜びを露わにする子も少なくありません。今年も寮の代表Head of Houseになった子をはじめ、あらゆるお役目の指名を受けたとの報告が舞い込んできています。
さて一方、プレップスクールで最後の夏を迎える子ども達にとっては、9月に入学するシニアスクールが開催する先輩達との顔合わせ会へ参加する時期です。顔合わせ会では、BBQやスポーツを通して、9月から寝食を共にする同級生や先輩達と交流をはかります。新入生とその親には、寮内見学ツアーも用意されていて、その案内役はたいていHead of HouseやPrefectが務めます。先輩の物知りでフレンドリーで、気配りの行き届いた洗練された姿はキラキラのスターを眺めるようで、新入生と保護者達はその魅力とオーラに瞬時に魅了されてしまいます! このようにしてボーディングスクールの子供達は自然と「役付き」を求めるようになるのでしょうね。
山岸