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携帯電話との付き合い方

10th Feb 2017

イギリスで驚いたことの一つに携帯電話料金の安さが挙げられます。日本では最低9,000円かかっていたにも関わらず、イギリスではなんと月18ポンド(約2,500円)。しかも、携帯会社によってはヨーロッパ全域をカバーしていたので、追加料金なしで、どこの国でもイギリスにいるときと同じように使う事が出来ました。安さの秘訣は、もちろん規模の違いはあるでしょうが、携帯電話との付き合い方の違いではないでしょうか。

たとえば、電車内での携帯電話の存在。日本では、乗客のほぼ全員が携帯電話を一心に見て、ゲームをしたり、SNSをしたり、連絡手段ではなく遊び道具として存在しています。友達との会話もラインやFacebookを通すことが多いので、面と向かって話す事が苦手で相手の目を見て話せない人が多いように思います。携帯電話を介すると、ニュアンスも伝わりにくい上に、相手の事を考えずに強気に言いたいことが言える状況になっているように感じます。そもそも、「炎上」という発想が存在するのは日本だけではないでしょうか。

一方、イギリスでは、携帯電話で遊んでいる人はごく少数で、あくまで連絡手段として機能しているので用事がなければ見る必要がありません。そのため、電車内では朝と夕方に発行されるフリーペーパーや、雑誌を読んでいる人が多かったように思います。また電車だけでなく街角やカフェで、お話が盛り上がっていて長年のお友達かな?と思えば、見ず知らずの人同士で会話しているという姿を頻繁に見かけました。そういった姿からも、相手の様子を伺いながら、目を見て話すことが自然だと、本能的にもわかっているのだと感じます。

SNSなど、匿名性の高いツールに頼って鬱憤を晴らすより、面と向かって話をして歩み寄れた方がお互いにすっきりするはず。携帯料金の節約だけでなく友達も、時間も、思いやりの気持ちも、失わないように携帯電話と付き合いたいと改めて感じています。

 

後藤