Back to Blog Top

様々な人を受け入れる

18th Nov 2016

在英中、『The Clink』というレストランを訪れる機会がありました。店名の通り、シェフやホールスタッフとして、受刑者の方々が働いており、彼らを支援することを目的としたレストランです。雰囲気も見かけもいたって普通のレストランですが、大きく違うことは、入店時にパスポートや免許証の提示を求められることと、48時間前までに予約する(訪問者全員の名前も登録する)ことだと思います。念のためにスタッフ全員が居場所を特定出来るようGPSを付けており、店から出ることが困難であると同時に、レストランでの立場や担当も罪状によって決められています。もしかすると日本にも似たような活動があるのかもしれませんが、私は聞いたことがありませんでした。

イギリスは伝統を大切にしながらも広い心で何事も受け入れ、必要ならば手を差し伸べてくれるように感じます。例えば、渡邊オフィスの留学生が通うボーディングスクールでは、英語補修クラスが当然のようにありますし、また発達障害の子供達をケアする部門を持つ学校も多くあります。だからこそ、留学生の英語力はものすごいスピードで向上しますし、発達障害の子供も特別校に行くことなく、普通の学校へ通うことが出来ます。もちろん留学生の受け入れに慣れているということもありますが、日本の中高等学校では、普通のクラスに留学生を受け入れ、一部の教師によるサポートのみで学校全体として取り組むことはあまりないのではないでしょうか。そもそも、私の通っていた学校では、留学生を受け入れていませんでしたし、ハーフで少し日本語が拙かった同級生扱いは私たちと同じで、彼女は塾に通うことで勉強に追いつこうとしていました。

最後に、The Clinkのお食事ですが、地産地消をモットーとしており、野菜がより新鮮なように感じます。イギリスの人々は、気軽に普通の美味しいレストランとして利用しており、この気軽さに懐の深さを感じます。機会がありましたら、ぜひThe Clinkに立ち寄ってみてはいかがでしょうか。

後藤