スカイプでこんにちは。
4th Mar 2016
春は新規留学生の多くが飛び立つ時期です。最近はビザの関係で半年後に入学するボーディング・スクールも日本で受験する生徒がほとんど。試験はたいてい筆記と、学校により面接も課されます。筆記試験は渡邊オフィスが学校からお預かりし、スタッフの監督の下でオフィスで受けてもらうことがほとんどですが、面接は学校の代理でやるわけにはいきません。そこで近年活躍しているのがスカイプを使っての面接です。
今週も一人オフィスでスカイプ面接を受けた生徒がいました。ほぼ生まれて初めて、外国の先生と一対一で話をするなんていうシチュエーションに、たいていの子どもは大変に緊張します。そこで、スカイプの前には温かいお茶やお菓子を出してお喋りをしたり、笑う練習をしたりしながらまず緊張を解くようにします。それから、「よくある質問」の例を出して会話のシュミレーションをしますが、センテンスを丸暗記させても、いざ本番ではそれが口から出ないのが通例です。そこで、いかにシンプルでその子が無理せず言えるフレーズや単語を発することができるように指導できるか、に集中します。飾ったところで相手は子どもを何千人と面接してきたプロです。付け焼刃で勝負はできません。
画面に映る先生の背景にはイギリスらしいアンティークのデスクがあったり、窓の外に緑が広がっていたり、とそれなりの演出もうかがえたりします。いざ始まってしまえばあとは本人達が粘って頑張るしかありません。その間、スタッフはパソコンの反対側からOKサイン出したり、笑顔をキープさせるために自分がすごい笑顔になってみたり、と面白いことになっています。(笑)ただ、あまりに難解な質問や音声の影響で質問が聞き取れない時などは、遠慮なく面接に割入っていきます。そんなこんなで約10分~15分が終了します。
驚くことに、面接を終えた子ども達の100%が「楽しかった」と感じるようです。そして「またやってみたい」、「英語もっと勉強しなくちゃ」と速攻コメントする子も。つまり、英語でコミュニケーションが取れたことに大きな満足感と自信をもらい、子ども達を有頂天にしてくれる、とでもいうのでしょうか。緊張が解けて満面の笑顔になっている彼らを見ると、こちらまで嬉しくなります。
もちろん、面接をしてくださる先生方が魅力的で楽しい雰囲気作りが上手だということも大きく貢献しています。たったの10分で子ども達に「自信」と「やる気」を持たせることができる、その力ってなんなのでしょう。
正直に言うと、音声や画像がいまひとつで、衛星中継のように会話に‘時差’のつくスカイプ面接でその子の良さをアピールするのは難しい、と感じていたのですが、ここ最近は、その前向きな「効果」を見て、もっとチャレンジする子ども達を見たいと思うようになりました。
山岸