ビザって難しい
30th Jul 2010
来学期でビザが切れる留学生はこの夏休みに日本でビザ延長申請をしています。申請している方は感じでいらっしゃることでしょう。以前に比べてビザを取得することが難しいということを。ビザがイギリスの空港で発行されていた時代が懐かしい。。。今は、日本で申請の場合、英国大使館管轄の業者(ビザセンター)での申請後、マニラの英国大使館が発行しています。(今回はイギリスでの申請についてはあえてふれません)
その申請の複雑さは、約60ページにわたる「ビザ申請ガイダンス」からも見てとれます。一見すべてが書かれているように思えるのですが、実際は解読が難解。公が発する書類はどこの国でもまったく不親切きわまりない!といったところでしょうか。
こんなことがありました。今年の夏に日本で申請をする留学生の学校が「ビザの延長申請はイギリスでやるものだから、学校から提供するビザ申請用データは10月に留学生のビザが切れる前に出せば良い」と言うのです。簡単に説明をすると、延長申請をどこで(日本またはイギリス)するかは、今現在どのタイプのビザを持っているかによって変わります。ちなみにこの留学生は日本でしか申請できないビザタイプです。このことはガイダンスに何となくは書かれていますが、イギリス人でさえ、はっきりとこの読み取りができないような書き方なのです。
ガイダンスを読み込み、再三ビザセンターに問い合わせてみても、その回答のほとんどは「われわれは審査官ではないので、わからない。自己判断でやりなさい」と大変不親切な応対。それでも最近、ビザセンターは以前よりは少しは回答をくれるようになりました。この答えになっていない答えにクレームがずいぶんと入ったのかもしれません。さらに、昨年、新しいビザシステムが発表されたころは3週間かかっていた申請時間が繁忙期にもかかわらずこの夏は1週間~10日で申請が完了。今のところ、何も問題なく審査完了しています。審査がゆるくなったのか、審査官が審査に慣れてきたのか、理由はわかりませんが、ビザシステムがはっきり構築されていないことに苛立つ毎日です。
・・・と書いてみたものの、何十年もの間、想像を絶するアバウトさでビザを処理していた国が急に一貫した綿密なシステムを作れるなんて、期待するほうが愚かなのも??? 「イギリスのビザは簡単に取れる」、と言える日が再び来ることを気長に待つ覚悟を固めつつあるこの頃でもあります。
長谷明子