子供を通して見る親の姿
28th May 2010
「子供は親の鏡」と感じること。親であれば誰しも一度は経験をするのではないでしょうか。私も親のひとりですが、最近特にぞくっとするのが我が子の言動に自分をみる瞬間です。子供が「ありがとう」とかわいらしい顔で他の人に言っていると、誇らしげに我が子を見ます。その半面、良からぬ言動をすると、誰のまねをしているのかしらと一瞬人を疑ってみることがあります。そんな時、頭を振り自分の言動を振り返ってみると、残念ながら他人ではなく自分に原因があると気付くことの方が多いのです。
最近、ガーディアンが決まったお子さんでこんなエピソードがありました。ガーディアン決定前には必ず、お子さんにはガーディアン候補のご家庭に数日滞在していただきます。このお試し滞在の後、双方が好感触であればガーディアン決定です。このお子さんのお試し滞在後、ガーディアン家庭からは「天ぷらを作ってくれて、家族全員で楽しいひと時を過ごせた」という感想がありました。実はこのお子さん、お料理などしたことがないのです。ガーディアンが日本料理で天ぷらが好きと聞き、天ぷら粉をスーパーで見つけその袋の裏に書いてあった説明書をもとに作ってみたとのこと。食材は何が良いか自分で考えて、パプリカやマッシュルーム、エビなどを選択。お塩で食べていただいたそうです。ちなみにこの天ぷら、13歳の男の子の作品です。
このお子さんの親御さんは美食家でいらっしゃいますが、息子さんに料理を教えたことはありません。教えなくても、「人のために何かをする」「自分で考える」ということを普段から親御さんが見せているのだと思うのです。ボーディング・スクールの教育方針の基本にもこれらは大切とされていますので、このお子さんは留学生活からも学んでいるとも言えますが、やはり基本は親御さんの姿が影響しているのではないでしょうか。
自分磨きに気合が入る今日この頃です。
長谷明子