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ここにもボーディングスクールの卒業生

12th Apr 2024

先月、とある学校のニュースレターに、現役有名アーティストが訪問という記事がありました。

そのアーティストとは、ブリジット・ライリー。1931年ロンドン生まれ、92歳とは思えぬ若々しくエネルギッシュな女性アーティストです。

彼女はオプアート、という広い意味でいえばだまし絵、のような、人の錯覚や特別な知覚効果が出るように計算された絵画ジャンルの第一人者です。19世紀後半から世の中に現れると、そのデザイン性が20世紀にはファッションやインテリアなどにも取り入れられ大衆的になりました。ですので、もしかすると名前だけでピンと来る方は少ない?のかもしれませんが、作品を見ていただくと、あっ!となるかもしれません。

日本では直近で2018年にDIC川村記念美術館で38年ぶりの回顧展が開かれました。私も当時訪問しましたが、なかなかの盛況ぶりに日本での認知度の高さを改めて感じました。

https://kawamura-museum.dic.co.jp/art/exhibition-past/2018/bridgetriley/

話を戻しますと、彼女が先月訪れた学校とは、名門女子校の一つとして有名なCheltenham College Ladies(CLC)、彼女の母校です。6th formの2年間をCLCですごし、ロンドン大学の一つである「ゴールドスミスカレッジ」、その後、アートの最高峰ロイヤルカレッジオブアートに進学しました。

現在、CLCの玄関にはもちろん暖かくモダンなライリーの代表作が飾られ、代表的な卒業生であることはもちろん、アートを専攻する生徒にとっては憧れの存在です。今回の訪問時にはAレベルでアートを専攻する生徒とランチを共にし、実際の作品を目の前にしながら、直接言葉をかけたそうで、ニュースレターに掲載された写真からも感動が伝わるようです。(https://www.cheltladiescollege.org/news/current-news/bridget-riley-visit

ボーディングスクールを卒業した一人の現役アーティストが、現役ボーディングスクール生に夢と希望を与えた瞬間を見た気がしました。

後藤