Back to Blog Top

グローバルの意味

5th Jul 2024

「日本では静かに行儀よく先生の話を聞くことが授業を受ける上での正しいマナー。イギリスではただ静かに聞いているのはむしろ「失礼」であり、意見や質問を述べることで授業に「貢献」することが正しいマナー。

出発前の留学生たちにはよく上記のような話をします。英語もまだ話せないのに、そんなこと無理!というのが大抵のリアクション。でも、数年後にはほとんどの留学生が個人差はあるにせよ、この授業スタイルを受け入れて奮闘している姿が見られます。

多くの留学生たちが社会人となった時に、「グローバルな人材」としての価値を買われ、ビジネスで活躍を見せているのは決して英語ができるからではありません。なにもわからないながらも勇気をだして発言し、がむしゃらに何かを理解しようとした経験を学生時代からしてきたからです。座学のような受け身の仕事というのはほとんど存在しないのに、なぜ日本では生徒の主体性を重んじた能動的/対話的な授業が少ないのでしょうか。

「グローバル」という言葉が世間に浸透した今でも、日本ではグローバルに活躍する人材を育成する=英語教育を充実させるという間違った方向に走っている気がします。それが本当なら英語が母国語の人間は全て「グローバル」な人間ということに!?今日本がすべきは、やたら英語塾やインターナショナルスクールを増やすことではなく、根本的な日本の学校教育の在り方を変えることなのかもしれません。

鐵屋