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オリンピックとイギリスのパブリックスクール(私立校)

16th Aug 2024

パリでのオリンピックが終幕となりました。華々しい競演の結果を眺めている中で、イギリスから参加したアスリート達に関するある統計を見つけました。今回のイギリス選手318人のうち、3人に1人が私立校出身だというのです。競技別で見ると、たとえばローイングやホッケーはおよそ半数の選手、近代五種に至っては選手全員がパブリックスクール出身だそうです。パブリックスクール出身の選手ら母校の数は36校に上り、うち3校は4~6名を輩出した強豪校で、確かに渡邊オフィスでもスポーツが盛んとして認識している学校でした。

実は、イギリスでは毎回オリンピックとなるとこの「パブリックスクール出身者が多い」物議が登場するのがお決まりで、「パブリックスクールの存在」をバッシングするかのよう意見が飛び出します。今回政権を握った労働党が得意とする、お金持ち批判なのかもしれませんが、さてどうでしょう。

今回のオリンピックで実施された競技30余りのうちのなんと半数近くがイギリス発祥で、そこにはローイングやホッケー、ラグビーなど、その昔イギリスのパブリックスクールで生まれ、発展したスポーツも含まれています。イギリスのパブリックスクールがこぞって運動設備や指導陣を整えるのは、未来のスターアスリート達を獲得しようとするからではありません。スポーツを学校教育にいち早く取り入れた時代から、生徒の才能を最大限に伸ばすための環境作りをする、というコンセプトがそもそもの土台にあるのです。その結果が、多くの選手を輩出することに繋がっているということに過ぎません。その歴史と実績を見れば、パブリックスクール出身者が多いことの批判はできないのでは?

パブリックスクールの多くは実はボーディングスクール!イギリスのボーディングスクールの価値は、オリンピックという舞台の裏側にも隠れていました。この仕事に関わる自分としては嬉しく、誇らしく思いました!

山岸