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World Book Day

25th Aug 2023

国際的な記念日の一つにWorld Book Day(世界本の日)という、読書の楽しさを人々に伝える日あります。イギリスではその日に合わせてイベントを開催するプレップスクールが多くあります。中には好きな本の登場人物の仮装をして登校できる学校もあり、ハロウィン並みに張り切って仮装する生徒もいます。私は日本とアメリカの小学校にいましたが、どちらの国でも想像しにくいイベントです。

日本とアメリカでは小学校の頃から「読書をするように」と、耳にタコができるほど先生に言われます。しかし、多くの場合は読んだ本の内容よりも、いかにたくさん本が読んだかが重視されていると感じます。私の日本の小学校では毎月15冊の本を読むようにと記録表が渡され、絵本でもいいからと15冊読んだことにしていた子がいました。アメリカの小学校でも、クラスで一番多く本を読んだ生徒にピザ屋の商品券が配られることがあり、本の内容なんて考えずに数だけ必死にこなす生徒もたくさんいました。

その一方で、イギリスでは 読書を通して感じたことや考えたことに重きを置いています。World Book Dayのイベントは、子供たちが日頃の読書からどのようなことに「好き」「共感できる」「尊敬する」を感じたかを振り返る良い機会になります。単に仮装をして盛り上がるだけではない、というところに、イギリスの学校の深さ、工夫を感じます。

古川