Back to Blog Top

Common Entrance

12th Jun 2026

今週はおそらくイギリスの多くのプレップスクールの最上級生にとっては特別な週のはず。どの学校のインスタグラムを見ても、山の中でキャンプをする姿や、ビーチサイドで寝そべる写真など、生き生きとした生徒達の表情が並んでいます。この時期、多くのYear 8の生徒達は日本で言う「修学旅行」へ出かけます。なぜこの週かというと、Year 8の生徒は毎年6月の第一週に「Common Entrance(コモンエントランス)」と呼ばれる試験を受けるため、その後のおたのしみ旅行なのです。

Common Entrance は、イギリスの名門シニアスクールへの「共通入試」として 1904年に始まった制度で、約120年にわたり形を変えながら受け継がれてきました。もともとは、プレップスクール側の負担軽減と入試の標準化を目的に導入されたもので、当初の試験科目には、国語(文法・作文・文学)、フランス語、ギリシャ語、ラテン語、算術、代数、幾何、英国史、地理などが並んでいました。現在も多くの科目が残されており、特にラテン語や古典語等のといった伝統科目の継承に大きく貢献していると言われています。

日本では「受験=塾」というイメージが強いですが、イギリスではシニアスクールの受験準備をすべてプレップスクールが担います。塾はおろか、保護者の出る幕すらほとんどありません。「勉強は学校でする」という、本来は当たり前の構図がイギリスの教育にはしっかりと生きており、子どもたちも学校の外で何とかしようという発想を持ちません。

辛い時期を乗り越えるのも、そしてその時期を乗り越えた仲間と一緒に楽しむ場所も学校。だからこそプレップスクールはこれほどまでに深く愛されているのだと思います。

鐵屋